廃墟

紀伊山脈奥地、水上の楼閣―旧摺子発電所(七色ダム)

2月某日、今回の巡行はいきなり湖上から始まる。 奈良県上北山村七色ダムの水上、小雨が降り注ぐ小型ボートの上で撮った写真が旅の記録の最初となっている。ここから向かうのは到達難易度が高い大物廃墟である。 慣れないボートの操縦に四苦八苦すること十数…

伊吹山麗の正の遺産、負の遺産 ― 住友大阪セメント 旧伊吹工場

関ヶ原と米原の中間の山合に旧伊吹町という町があった。 奥伊吹、伊吹山と良雪に恵まれたスキー場の名前は関西では知られているが、そんなスキーで栄えた人口5000の町が合併で米原市となったのは2005年。そのかつての町役場の付近に工場があった。 住友大阪…

明るい現役廃墟商店街ーJR四日市駅前 三和商店街

石油コンビナートや四大公害病四日市ぜんそくでその名を知られる三重県四日市市。県都津市を凌ぐ三重県下最大の都市であり、国際港湾でもあるその街の一角に戦後がある。 JR線の中心駅であるJR四日市駅の外観。JRの中心駅と言うと賑わいがありそうなものだが…

新・白亜の廃墟 ─ 豊洲市場巡検

廃墟ファンは、しばしば強い思い入れから凝った廃墟の異称を生み出すことがある。だいたいの場合は凝りすぎて滑っているのだが、センスがあれば人口に膾炙して定着することもある。 そうした傾向がある廃墟の異称だが、「白亜の~」という異称が定着した廃墟…

住友大阪セメント 旧多賀鉱山(イワス山)探訪

前回(幹線道路沿いの廃SL ─ 多賀SLパーク - なんでも言及してやろう)で廃SLを発見した後の記事。 今回はこの物々しい注意書きが並ぶ林道の入り口から物件に向かう。厳しい坂で原付のエンジンが唸る。 物の5分でもう路肩が埋もれて自然に還りつつあるが道の…

幹線道路沿いの廃SL ─ 多賀SLパーク

多賀大社の門前町で知られる滋賀県多賀町を訪れる道すがら、奇妙な物件を見つけた。 近江平野を縦断する国道307号線沿い、突如として現れた朽ち果てたSL。周囲には何らかの建物の基礎と思われる痕跡が残る不自然なコンクリート舗装の空き地が広がっている。 …

旧東青山駅(近鉄大阪線)と旧青山変電所を往く(3)

旧東青山駅(近鉄大阪線)と旧青山変電所を往く(2) - なんでも言及してやろうのつづき。 旧変電所を目指して旧東青山駅の南側を走る林道を西へと進んでいく。 画像右手の柵は… やはり退役したレールの再就職だった。変電所が使われていた時代に設置された…

旧東青山駅(近鉄大阪線)と旧青山変電所を往く(2)

↑のつづき。 ホームの白線は埋め込んだ金属で描かれていてしっかり残っている。今式の点字ブロックやペイントではこうはいかないだろう。 ホームの反対側。しかしこれは末端ではなく中央部である。廃線後に行われた砂防工事で水路が駅跡を縦断し、ホームは寸…

旧東青山駅(近鉄大阪線)と旧青山変電所を往く(1)

3月某日、またしても廃墟を目指すべく原付で数十キロ走り三重県津市の山間部にやって来た。 国道169号の交差点から車がすれ違えない程の細い道を行った先にあるリベラルパーク青山なるキャンプ場と庭園からなる施設は休業日。だが元からここには用は無い。今…

雪の「アクアパーク東山」と京阪京津線廃止区間ぶらり歩き

去る1月17日、前々日の積雪が残る朝の京都で雪景色を求めて写真を撮ってきた。山科駅を降りて徒歩数分。何の変哲もない遊歩道のように見えるが実はそうではない。 陵ヶ岡みどりの径と名付けられたこの場所はかつて京阪京津線の線路があり電車が行き交ってい…