満洲事変

向こうは死に体でこっちは一番なんだ

住友大阪セメント 旧多賀鉱山(イワス山)探訪

前回(幹線道路沿いの廃SL ─ 多賀SLパーク - 満洲事変)で廃SLを発見した後の記事。

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今回はこの物々しい注意書きが並ぶ林道の入り口から物件に向かう。厳しい坂で原付のエンジンが唸る。
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物の5分でもう路肩が埋もれて自然に還りつつあるが道のりは序盤戦である。
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地図で見ると分かりやすいがとんでもない悪路が延々続いているのだ。

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崖が崩れている。あと少しでもこの土砂に勢いがあればこの道は即廃道だったに違いない。
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そんなこんなしている間に、

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鋪装がなくなりバイクを捨て、
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いよいよ見えてきた。
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転がる白い石と石垣、これが今回この山奥に廃墟がある所以を物語っている。
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住友大阪セメント旧多賀鉱山。かつてこの地域で盛んに産出された石灰岩を採掘していた廃鉱である。
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赤錆た門を突破した先に山を抉りとって生まれた広大な平地がある。途中の狭隘で急な山道が嘘のようだ。
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インターネットで見られるここの探訪記はバイク乗りの方のそれが多いが、確かにバイクで走り回ると楽しそうな場所である。もっとも、ここに至る山道があの有り様なので現在はバイクで来ることは難しい。
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広場の裾側の斜面にはところどころ防空壕めいた石室がある。
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この鉱山は発破式で採掘されていた。
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爆破の際に作業員が身を守ってきた待避所は頑丈な造りだが
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今は蜂が巣を作り、入ることもままならなかった。
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この物件で一番目立つ建物。重機の車庫だろうか?
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壁は無惨にも剥がれて、なぜかテレビが転がっている。
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97年製とのこと。ここは昭和40年には閉山しているので不法投棄である。こんな山奥にもなると捨てに来る苦労と浮かせた粗大ゴミ処理費用が釣り合わない気がする。

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ミサイルか?
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車庫(仮)の裏側。
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石灰岩を細かく粉砕するミキサーかもしれない。煤けた色と覆われた草で天空の城ラピュタのロボットのようになっている。

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麓を見下ろすと近江平野が一望できる。(木が邪魔)快晴の日なら琵琶湖も見えるだろう。
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遺構はまだある。

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木々を掻い潜ってコンベアが伸びている。粉砕された石灰岩
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このままコンベアを下り、
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遠く見える麓に運ばれていた。(木が邪魔)

それにしてもここで働いていた作業員がどうやって移動していたのかが分からない。リフトか何かがあったのか。
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すぐ隣にコンクリートの基礎(建物の痕跡?)があり、なにやらそれっぽい柱もあるが人間用リフトの柱にしては貧弱すぎる気もする。
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振り返ると車庫(仮)が見える。そろそろ帰ろう。
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道のりがヤバいがなかなか良い物件だった。
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と、ここで石垣がヘビが出てくるハプニングがあったが無事帰路についた。

補足

  • 住友大阪セメント多賀町内にもう一つ採掘場を持っており、そちらは現役である。
  • ややこしいのがそちらも「住友大阪セメント多賀鉱山」を名乗っているのである。検索するとそちらがトップに出てくる。
  • 地元では多賀鉱山と言うと現役の採掘場を指し、こちらはイワス山と呼ばれているらしいのでタイトルに併記した。
  • 山側の絶壁には方解石の結晶が転がっているらしいが、帰ってきてから知ったのでお土産にできず残念。