ひっそりと自・国・共激突の滋賀県議補選大津市選挙区

6月26日投開票の滋賀県知事選挙は自民・公明・国民民主・社民の支持を受ける現職vs共産系の新人の争いとなっている。

f:id:zhongdanhai:20180619205357p:plain

個人的に昨秋の衆院選でついに衆参6人完全制覇(野党候補の比例復活も阻止)を果たした自民県連が県内完全制覇を果たすべく非自民系の現職知事に対抗馬をぶつけてくるのを期待していたのだが、下手な候補を出して「2期目の現職」に負けるよりリスクの少ない相乗りを選択したようだ。

 

ところで、結果が見え見えでつまらない知事選はともかく、同日に投開票される県議補選が熱い戦いとなっていることをご存じだろうか?

この大津市で行われている滋賀県議会議員補欠選挙は欠員1に対して自民公認、無所属、共産公認の3人が立候補している。この枠は無所属で元びわ湖放送アナウンサーの蔦田恵子氏が2016年の大津市長選に立候補したことで生じたものである。以下に候補者を紹介していきたい。

 

国民民主県連船出の戦いは無所属で?

無所属の河合昭成氏は大津市議からの鞍替えで元東レ社員。知っての通り大津市石山駅前には東レの大きな工場があり、県議会のみならず大津市議会にも複数の組織内候補を送り込んでいる。元衆議院副議長で昨秋に引退した川端達夫氏も東レの組織内候補だった。河井氏は昨年の解散総選挙の際にUAゼンセン(東レ労組の上部団体)の会長から直々に川端後継としての滋賀1区からの立候補を求められ、固辞したという経緯がある。その結果滋賀1区では代わりに嘉田由紀子前知事が出馬して敗れ、川端氏の議席の継承に失敗した。おそらく次回の衆院選では河井氏が野党系の候補として滋賀1区から出馬することになるだろうが、今回の補選はその前哨戦となる訳だ。川端氏、嘉田氏に加えて国民民主県連、県議会会派のチームしが、UAゼンセンが総力を挙げてバックアップする中、立憲民主支持層にもアピールすべく無所属で挑むことになった。今回が県内初陣となる国民民主としてはどうなのかという気もするが、党勢低迷を跳ねのけることは出来るのだろうか?

 

擁立で揉めた自民、大岡衆院議員の指揮で勝利目指す

自民党公認桑野仁氏の擁立はギリギリまで議論があった。というのも前回県議選大津市選挙区での自民党の当選者は4人で、しかも1人は最下位当選。辞職した元アナウンサーの蔦田氏は保守系無所属だったとはいえ、もう一人出せば来年の県議選で調整に苦しむことになる。慎重論もあったものの大津市を地盤とする大岡敏孝衆院議員は不戦敗を許さなかった。大岡氏は甲賀市出身で元静岡県議と大津市には縁が無かったが、典型的なドブ板戦術で川端王国だった滋賀1区を塗り替え、前回総選挙では圧倒的知名度を誇る嘉田前知事を落選に追い込んだ。同選挙では市内の比例票で5万2千票を稼いだだけあって今回も勝って当然とも言えるが、”本番”である来年の県議選のことが頭をよぎる県議や市議らは手足となって動いてくれるだろうか?

 

3年前の悔しさ晴らすべく…共産

共産党黄野瀬明子氏を擁立した。氏は前回県議選で次点で落選しており、その得票は7480票。最下位当選の自民公認の候補が7709票だっただけに300票弱で涙を呑む結果となった。ちなみに同選挙の大津市選挙区では節木三千代氏が10744票で3位当選を果たしており、票割りの失敗が悔やまれる。今回の補選では県知事選との連動や立憲民主支持層への呼びかけなど総力を尽くして「もう1議席」を狙うことになる。

 

まとめ

いかんせん地味な補欠選挙ということで各種メディアもあまり注目していないが、この選挙のカギは自民党の組織が全力で選挙に挑めるかということに尽きるのではないか。桑野氏の地元は市北部で現職の佐野高典県議と地盤が被っている。先に述べたが来年の県議選でも自民の4議席は決して安泰とは言い難い。もし桑野氏が県議会議員はこの1期だけで来年の本選には出馬しないとしているのなら別だが、そうでなければ当選してしまった後のことが気になる支援者も多く居るだろう。2006年の国松×嘉田の県知事選は新幹線新駅問題を巡る自民県連の分裂とサボタージュが結果を決めた。あの失敗がまた起きるとすれば…野党系候補にもチャンスはあるだろう。